脂漏性皮膚炎・酒さ様皮膚炎ほぼ完治ブログ

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ステロイドとプロトピックについて

一旦ステロイドとプロトピックについて書きたいと思います。(ステロイド・プロトピックの批判ではありません)
まずステロイドとは副腎皮質ホルモン剤、プロトピックは免疫抑制剤です。
これらは似た作用があり、皮膚科でステロイドの代わりにプロトピックを処方される事もあります。
プロトピックは市販薬ではないため、以降はステロイド主体で書いていきます。(※専門的な説明については検索するとすぐに出てくるので省略)

ステロイドを塗ると大抵の炎症が消えると思います。
しかし炎症が消える=治った、ではありません。
炎症が起きた原因を取り除いてくれた訳ではなく、「炎症を起こすこと」自体を止めるだけです。
説明が分かりやすいかは分かりませんが
ホームセキュリティが付いている家とそこに侵入しようとする泥棒の話に例えます。

家に泥棒が入ろうとすると、セキュリティがそれを感知してアラームで警告してくれますよね。
この時に鳴るアラーム音が皮膚に起きる炎症のことです。
ステロイドはこのアラーム音が鳴るのを止めるだけで泥棒を捕まえてはくれません。
家は一見静かではありますが、空き巣には入られ放題です。
たまたま家の前を通りかかった通行人もそれに便乗して盗みに入ってきたりもします。

本題からは逸れますが、以前ステロイドの内服薬を服用した時に熱が出た事がありました。
私は元々風邪を引きにくい体質で熱が出るのも年に一回あるかないかです。
ステロイドの内服薬は塗り薬と違い体全体の免疫機能を弱めるため、感染症にかかりやすくなるそうです。
そのため普段は喉や鼻腔辺りで防げていたであろう微弱なウイルスや細菌も体内に侵入させてしまい、熱が出てしまったようでした。

最初の話へ戻します。
ステロイドとはそういう面もある薬という事です。
なのでステロイドで肌の湿疹が消えても、使用を中止するとまた再発する可能性があるのです。
※もちろんステロイドで炎症が収まっている内に、原因となるものを無くしたり皮膚の環境を整える事ができればステロイドを中止した後でも再発はしません。
ただ中止するタイミングの見極めが難しいのも事実です。
まだ炎症の原因が残っているのにステロイドを中止→再発→またステロイドという悪循環になってしまいます。
ステロイドの使用は短期間にしておくのが本来の使い方です。

私は当時ステロイドについて良く知らず、悪化したらこれ塗ればいいやという程度の認識でした。
通っていた皮膚科は待ち時間が3〜4時間もある病院。
仕事も繁忙期だったため通院日を調整するのが面倒に感じてしまい、その後はこちらの病院も行くのをやめてしまいました。
この時に治療法や処方された薬についてきちんと考えておくべきだったと反省しています。
受診した皮膚科ではどちらの先生もステロイドのメリットデメリットについての説明はありませんでした。
通院をやめてしまった私が悪いのですが、扱いに注意が必要な薬ならば、病院側も事前に患者に説明した方が良いと思います。
「じゃあこの薬塗って様子見てみてねー、また何かあったらおいでねー」程度の診療内容では
私のように安易にステロイドを乱用してしまう方も少なくないんじゃないでしょうか。
でもまあ、そもそもが自分の体の事なのにお医者様に丸投げして自分では何も考えたりしないのはいけませんね。
これから先で病院にかかる際は、自分からも積極的に治療に取り組むようにしようと思うきっかけになりました。
なんだか話が重病患者かのようになってしまいましたが、あくまでも顔の皮膚の話です。
ステロイドや皮膚科に対して恨みがある訳でも批判したい訳でもありません。

今はドラッグストアでも気軽にステロイド外用薬が買える状況です。
ちょっとした肌荒れを治すつもりでステロイドと知らずに使用してしまい、ステロイド依存症や酒さ様皮膚炎になってしまう方もいます。
ステロイドに限った話ではありませんが、よく効く薬ほど副作用もあるものです。
デメリットのない治療薬などないとは思いますが、使い方を間違えると危険なものでもあると知っておいてほしいです。

つい長々と書き綴ってしまいました。
皮膚科受診(2)については次記事で書くつもりです。